2012/11/02

「run demo」 ~デモとの遭遇~ 私とデモシーンとの出会い

Moleman2のデモシーンのドキュメンタリー映画ですが、日本からの反応を知った監督のシラードさんより、「映画作って良かった―!」というメッセージが届いていました。(笑)翻訳しただけの私にまで温かいお言葉をくださった皆さん、どうもありがとうございました。私も「訳して良かったー!」と思いました。(照)シラード・マツシック監督のインタビューはこちらからどうぞ。

この文化にご興味を持たれた方、日本でも2011年から「Tokyo Demo Fest」が開催されております。(今年の開催の様子はこちらMoleman2が日本で初めて公開されたのもこのパーティー!)あとは、こちらの記事や、こちらのレポート、そして日本のデモシーンポータルとしてdemoscene.jpがあります。あとはリンクやキーワードをたどり、どんどんディープな世界に足を踏み入れてくださいまし。(笑)

(追記: とりあえずデモを見たいと言う方は、去年1年間に公開されたデモの中から選ばれた「ベスト・デモ」を公開しているこちらのページへどうぞ。2010年以前のものはこちら。)

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さて、今日はデモシーナーでもプログラマーでもない私が、どうしてこの作品に日本語をつけようと思ったのかについて書きたいなと思います。

私が初めて「デモ」と呼ばれるものに出会ったのは、10歳ごろでした。父親の仕事用に、当時パソコンと言えばおなじみのPC-9800シリーズが家にあったのですが(型番まで覚えてないけど、5インチディスクが入るドライブが2つ付いていた)、導入してほどなく父がパソコンに寄りつかなくなり…(笑)、反対にいつもパソコンの周りをウロウロしていた私にめでたく利用許可がおりたのです。(とにかくこの大人っぽいマシンを触りたくて仕方なかった!)

これがいちばん近いかなあ、、デスクトップのほう
Photo:Youtube

顧客サービスだったのかは分かりませんが、当時は月に2回ぐらい指導員が使い方の説明をしに来ていたので、許可が下りた私はうっきうきでデスクにスタンバイ!指導員の方は、父ではなく10歳の女の子が待っていたものだからビックリ…(そりゃそうだろうねえ) それでも、1時間ほどの間に、電源のオン/オフからフロッピーの扱い方、そしてキーボードで打ち込む2つの「命令文」を教えてもらいました。1つは、メニュー画面を表示させるための「run menu」(電源入れるだけじゃメニューが出なかったから)、そして2つ目が「run demo(デモを実行)」でした。

このパソコンで出来るお手本だと説明されたと思うのですが(パソコン本体に入ってたんだと思う)、この命令文を入力して出てくる画面がすごーくカッコイイ!さっきまで白黒だった画面に、レーザー光線のようなカラフルなラインアートが!!とにかくこれには、しびれました。指導員の方が帰ったあとも「run demo」しまくり、、来る日も来る日もこのラインアートを見ては、どうやったらこんなことが出来るのかと電話帳のようなマニュアルを見ながら、線を引いたり、マルを描いてみたりするようになりました。次に指導員の方が来たら見せようと、せっせと絵を描いていたのですが(直線とマルだけでね!)、あれ以降、姿を見せることはありませんでした。まあ、そうだよねー。私もそのうちに不可能を悟り(笑)、やめたようです。でも、それからも数年間、パソコンに座るたびにデモは必ず見ていた覚えがあります。


こういう感じのラインアートが1分くらい表示されてた。音楽はなかったけど、パソコンにサウンドボードが入ってなかったので、実際にはあったのかは不明。(ちなみに、このKenton Slash Demonの"Deamon"PVは、コンピューターのエフェクトをアナログで再現しようという取り組みらしい。途中、弦を曲げる手が見えます() すてきー♡ この前の作品、"Matter"もアナログで再現の感じ。音楽もすてきー。)


「デモシーン」の存在を知ったのは、今から56年前のことです。そのころ一度通訳として参加した打ち合わせの中に「伝説」とか「天才」とかいろんな人から呼ばれている方がいたので、いったい何の伝説なのかとググった先で見つけたのがデモシーンでした。前にも書きましたが、最初は何やら危険な香りのするグループかと思ったのですが(笑)、もしかしたらこれは、、あの「run demo」の種類のデモ?と気付いてからは、なぜ私の知るデモとこれほど違うのだ!海の向こうで何が起きてたんだ!パーティーって何だ!!何だこの異様な盛り上がりは!と不思議に思い、昔の記事やらデモのメルマガなどを見るようになりました。

ときどき思い出した時にチェックしてたせいもあるんですが、デモシーンに関しては謎が多くて、いつまでも理解できない世界だなあと思っていたところに出会ったのがMoleman 2のドキュメンタリーだったのです。このドキュメンタリーは、私が数年疑問に思っていたことに、あっという間に答えてくれました。最初からこの映画に出会えてたらなぁ、と思ったのと、もっとこの面白い世界を日本でも知ってもらいたいなと思ったことが翻訳をしようと思ったきっかけです。(至らない点も多い翻訳ですが、、そこは許してくれ!笑)

映画の後半にでてくる、「デモと出会えて幸せだ」と言う男の子のように、デモシーンの存在を知ることが、自分の情熱を注げるものとの出会いにつながる人も多いと思います。プログラムでも、グラフィックでも、音楽でも、レイマーでも(笑)何でもいいと思うんですが、、そういう人が1人でも増えるといいですよね。真剣に時間と労力をつぎこめる趣味があるって、本当に幸せなことだと思います。

私は技術的なことは全く理解できないので、主に映像作品としてデモを楽しませていただいてます。アラサーですが、デモを見るときの心は10歳!!(笑)これからも凄い作品が出てくることを楽しみにしつつ、、、シーンの存続と進化を陰ながら応援しております。


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